【インタビュー】「イベントやサッカー大会の運営が変わった中で新たに取り組んでいる大阪YMCAの取り組みとは」
「みつかる。つながる。よくなっていく。」大阪YMCAでは、子どもたちの笑顔だけでなく、大人も笑顔になる活動をスポーツやアウトドア・福祉を通じて、0歳から100歳までの全年齢を対象に事業を展開しています。保護者との連絡ツールとしてSgrumを導入してもらっており、サッカーやバスケットボールのスクールでご活用いただいております。
今回インタビューさせていただいたのは、大阪YMCAで指導者を務める川上さん。コロナの影響でイベントもスクールも大きく変化を迎えた中で、その変化に対しの対策や、この状況下でも事業として新たな取り組みを推進していることについてお伺いしました。
文:Sgrum編集部
写真:大阪YMCA
―大阪YMCAでは主にどのような活動・イベントをされているスクールでしょうか?
川上:子どもたちの青少年教育活動をはじめ、学校運営、指定管理運営、高齢者施設運営、保育園運営など、社会のニーズにあわせて様々な活動をしております。Sgrumのサービスを利用している活動は、幼児体育、サッカー、バスケットボール等です。イベントとしては、それぞれの種目の成果を発揮する場や、子どもたちの交流を目的とした、試合や大会形式のものが中心です。それぞれの種目をツールとして利用した親子サッカーや、ふれあいができるプログラムをイベントとして実施しています。
―コロナの時期で去年と今年でスクールの回数が減った、イベントが開催出来なかったということはあったのでしょうか。
川上:実際コロナの影響は非常に大きくて活動グラウンドが閉鎖したり、取れなかったり、とクラスが開催できないという状況がありました。また会場が取れていても、先行きが不透明なため、直前に変更を余儀なくされることや、告知がスムーズに行うことが大変でした。ただ私たちだけでなく、同じような状況は他チームでも起きている中で、パートナーシップを結んでいる方々からの協力で、YMCAが主催する大会などを行うことができました。私たちを理解いただいている関係団体などのお役に立てたこともあったのでそれは良かったと思っています。
―コロナの状況に応じて会場借りてイベントを行う中で注意や意識したことはありますか?
川上:私たち自身で感染対策はしていることはもちろん、参加チームにも感染予防の対策を事前にご案内して、当日も消毒や体温チェックなど感染対策は徹底してましたね。
あとは、サッカー大会が密を避けて取り組むのが必須になっている中で、開会式や閉会式を揃ってやることを大事にしていたんですが、Sgrumを導入して連絡を行えるようになったので、チームごとに集合時間をずらして開催することができるようになりました。これがめちゃくちゃ大きいです。今までだったら一気に連絡してって感じだったんですけど、グループごとに配信ができるので、一度に全体会員を集めなくて良くなりました。感染対策としてはかなり役に立ちました。
―ありがとうございます。ちなみにSgrumを導入していただいて良かった点などありますか?
川上:一般向けにはイベントの様子をFacebookで配信しているのですが、Sgrumを導入してからは、会員様向けにイベントの報告を写真と一緒にお送りしたら、喜びの声をいただきました。また、ご案内や連絡を配信した際に、既読情報がわかるのでとても便利ですね。今まで電話連絡がメインで行っていたので、雨での中止連絡は大変でしたが、今はSgrumのアプリで出来ているでかなり楽になりましたし、既読情報もアプリでわかるので助かっていますね。現場の指導者の働き方や、負担は大幅に減ったと感じます。
―ここをこうして欲しいや、悪い点はあったりしますか?
川上:保護者の方々が登録してくれないというのは時々ありますね。アプリに対して抵抗があるのかもしれないですが、ご案内しても、なかなか登録してくれない保護者の方も稀にいます。もし可能ならば登録方法の動画説明などがあればスムーズになるかもしれません。
―大阪YMCAとして新たに取り組んでいることなどありますか?
川上:本年度からユース事業部が立ち上がり、学校事業と連携した活動を行っていくことになりました。元々、私たちは公益財法人なのですが、学校法人もあるんです。横軸の事業として18歳以下の子供たちを対象にした事業を行っていく部署になります。取り組みとしては社会課題に対して取り組んでいる団体なので、若い世代で起こっている問題を解決できるように活動しています。例えば運動不足とか、運動能力が低くなっているとか、そう課題を公益財団法人だけじゃなく、学校法人の先生や生徒たちと一緒に考えて、解決させるための取り組みを行っています。
―子どもたちのどのような社会課題を解決しようとしているんでしょうか?
川上:コロナ禍で子どもたちの戸外活動の機会は減りました。体力データにも数字として出ています。まずは、からだを動かすことは、自身の健康にもつながることであり、スポーツは健康の維持につながることを感じてもらいたいと思っています。それは生涯寿命が延びている中で、健康的により良い人生を過ごすためにもスポーツが素晴らしいツールであることを若年層の段階で根付いてもらいたいと思っています。
また、このコロナ禍の状況で不登校の子が増えています。巣ごもりでゲーム依存になっている子どもも多いです。その子たちに、運動とかスポーツをレクレーション的に捉えてもらい、参加してもらえるようなイベントを企画して開催することを計画しています。
コロナ禍の影響で、社会は少し狭くなりました。オンラインなどを使ってこどもたちが人と人同士のリアルなつながりを感じることや体験できることも意識して実施しています。
―具体的にはどのような取り組みをされているんですか?
川上:今、学校法人と連携してやっているのがOD(起立性調節障害)という、自律神経機能不全の病状があります。昔なら、サボっているというような捉え方をされていたものですが、起きたくても起きられないというのが代表的な症状です。これは大人や社会の理解が必要です。理解がなければ、責められてしまい、どんどん巣ごもりになってしまいます。そうなると、子たちが社会に出られないと、関わりを持てなくなる。負の連鎖ができてしまいます。それを解消するためにも、専門知見を持つ方々と手を取り合って活動しています。まずはオンラインで子どもたちと、YMCA指導者を繋いで少しずつコミュニケーションを取りながら、最終的にはオフ会という形で戸外活動やキャンプに連れ出していくことを目指しています。
―Sgrumとしてもそういった活動をソリューションを通じてサポートができたらいいですね。
川上:今、ICTを使った部活動の遠隔指導をしているんです。そこでは、テキストとか動画を使って指導できるような取り組みをしています。特に中学校の部活動って専門外の先生がやっている現場が多くあります。サッカー経験ないのにサッカーのコーチさせられたとか。そういった先生たちのサポートということをしています。
そういった方々へSgrumのプラットホームをうまく使って学校の先生向けにLIVE配信で指導などができたら良いなと思いました。