みんなちがってみんないい
5月19日(火)
職業上、大野理事と同じように普段は知的障がいのある高校生にバスケットボールを教えています。とにかくみんな素直で真面目に練習に取り組み、「すごいな!」と驚かされることが多く、指導に携わっていてとても楽しいです。高校一年生でバスケ部に入部するひとのほとんどがバスケ未経験かつ運動も苦手な人が多いですが、持ち前の勤勉さで3年間続けると見違えるほどに上達します。はじめは、ルールも知らないのですが、理解するのもなかなか大変でトラベリングは当たり前、相手との距離感がよくわからずファールばかり、シュートも届かないという状況です。バスケットボールを好きで続けてもらうためにどうしたものかと不安になるのですが、彼らは前向きなのでそこにはそれでも一生懸命練習するみんなの姿があります。自分だったら難しいことに直面したらついつい理由をつけてやめてしまいそうなものです。ボールの突き出しの練習の場面では、トラベリングはリズムで練習するようにして、ピポッドフットと一緒に「ドンパ!でドリブルをつくんだよ。」さらに、床にマーカーを置いて足の置く位置をわかりやすくします。「ワンアームでディフェンスするんだよ。」といってもわかりづらいのでオフェンスとディフェンスの腰をゴム紐で結び、たるんだらだめだよと伝える。そうすると時間はかかりますが少しずつ理解し、できるようになっていきます。これは、先輩の先生に指導の方法を教えていただき、今も必要に応じて取り入れています。他にもたくさんの手立てを用いて練習し、最終的にはオフェンスはホーンの形からハイロ―、コーナーとのドリブルダウンから2on2まで行い、ディフェンスはマンツーマンでディナイとカバーからローテーションまでできるようになります。一年で一番大きな大会の千葉県障がい者スポーツ大会の決勝は本当に白熱して観ていて面白いです。
ふと思いますが、「障がいがあるから」とかそういう見方はしたくないなと思います。とても難しいですが。差別と合理的配慮は違うこと。本当にみんなすごいです。みんな苦手なことはありますが、得意なこともその分ありますから。尊敬します。障がいのない方も苦手な事はありますからね。それに、床のマーカーをおいて足の置く位置をわかりやすくするのなんて、私たちにでもあった方がわかりやすいですからね。最近のスキルトレーニングでは、特別支援的な手立てが満載です。結果、障がいがあるなし関係なくみんな一緒だなと感じます。
305Basketballはだれでもバスケを楽しむことができるようにしていきたいです。